音楽の話がしたいのさ

だけど、あとひとつ それはロックンロール・ミュージック

2019年12月

RC、ミチロウ、NYパンク、ストーンズ、マシュー・スウィート、そしてTHE GOD
茨城の北端で半隠居生活中の老いぼれパンク(58歳)が書く音楽話

ボクはもう後ろを見ない

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数日前、帰省してきた娘を迎えに行った帰りにちょっと立ち寄ってもらった。
涙出ちゃったよ。
大丈夫だと思ってたんだけどなぁ。

今日は2019年大晦日。
ミチロウが居た最後の年が終る。
明日からはミチロウがはじめから居ない年が始まってしまう。

いろいろ書こうと思ってたことあったんだけど、さっき正式発表されたデカいニュースで飛んだ。
それはまたいつか機会があれば。

みんな、それぞれにいろんな意見があると思う。
俺だって思うところがないワケじゃない。
でも、もういいって言うか仕方ない。
俺みたいなファン個人がどう思おうといろんなことが起きていくんだよ。
‟こうあるべき”みたいな発想はなるべくしたくない。難しいけど・・・。

ミチロウは多面性のある人だった。
呆れるくらいに。
「いったい、ホントは何人居るんだ?」っていうくらいに。
ファンの数だけのミチロウが居る。
自分と解釈が違っても否定したくない。
自分の勝手な小さな枠にミチロウを閉じ込めたくない。

それと俺が今、思うのはミチロウにまつわる競争に参加したくないってこと。
今は静かに独りでミチロウと向き合って居たい。
誰にも邪魔させずに。

最近、ミチロウのアコースティック期の音源を自分用に3枚に編集した。
コレ、ずっとやりたかったんだ、この3つのテーマで。

以下がソング・リスト。



「アコースティック・ソロ・セレクション」

01.JUST LIKE A BOY (「空は銀鼠」)
02.父よ、あなたは偉かった (「死目祟目」)
03.早すぎた父親 (「I.My.Me/AMAMI」)
04.ア・イ・ウ・エ・オ (「道郎」)
05.ホワイト・ソング (「27日のラブソング」)
06.ワルツ (「FUKUSHIMA」)
07.1999 (「OFF」)
08.21世紀のニューじじい (「AIPA」)
09.インディアン・ムーン (同上)
10.オデッセイ・2013・SEX・フクシマ  (DLバージョン)
11.原発ブルース  (「FUKUSHIMA」)
12.オレのまわりは (DLバージョン)
13.聖なるかな願い (「愛と死を見つめて」)




「unplugged THE STALIN」

01.電動コケシ (「50 HALF」)
02.お母さん いい加減あなたの顔は忘れてしまいました (「空は銀鼠」)
03.MISER (「道郎」)
04.コルホーズの玉ねぎ畑 (「no do」)
05.溺愛 (「unplugged punk」M.J.Q.)
06.三陸の幻想 (「FUKUSHIMA」)
07.カノン (「NOTALIN’S」NOTALIN’S)
08.ロマンチスト音頭 (「羊歯明神」)
09.STOP JAP音頭 (「FUKUSHIMA」)
10.仰げば尊し (「ベトナム伝説」ボーナストラック TOUCH₋ME)
11.虫 (「天罰なんかクソ喰らえっ!!!」 M.J.Q)
12.猟奇ハンター (同上)
13.先天性労働者 (同上)
14.下水道のペテン師 (「Live at APIA 2016₋2018」 TOUCH₋ME)
15.解剖室 (同上)
16.ワルシャワの幻想 (同上)



「UNITセレクション 1995-2018」

01.天国の扉 (COMMENT ALLEZ VOUS? 「愛と死を見つめて」)
02.午前0時 (COMMENT ALLEZ VOUS? 「愛するためにはウソがいる」)
03.24時間愛のファシズム (STALIN 28号 「愛と死を見つめて」)
04.マリアンヌ (「NOTALIN’S 「NOTALIN’S」)
05.我自由丸  (同上)
06.自滅 (M.J.Q 「unplugged punk」)
07.音泉ファック!! (同上)
08.オレンジTIME (同上)
09.限りある限り(TOUCH₋ME 「Live at APIA 2016₋2018」)
10.誰だ! (同上)
11.ロマンチスト (同上)
12.新・新相馬盆唄 (羊歯明神 「羊歯明神」)
13.志田名音頭ドドスコ (同上)
14.Break On Through (THE END 「0」)
15.THE END (同上)



結構、曲順とか考えたよ。特にアンプラグド・ザ・スターリンは。
10曲目までが1枚のアルバムで11~16曲目のライヴはボーナストラックってイメージ。
「溺愛」の次が「三陸の幻想」なのは『trash』を意識して・・・(笑)








ソロ・セレクションの最後はこの早川義夫のカバーって決めてた、何故か。
不純物一切なしで怖いくらいに真っ直ぐ。




いつか書こうと思ってたこと。

少し前から、よし書くぞと思いつつ躊躇して、結局、書けてなかった。

でもやっぱり今年、2019年のうちに書き残しておきたい。

楽しい話じゃない。
かなり重い話なので「そんなん嫌い」って人は読まないでほしい。






















電話がかかってきたのは夜中の2時過ぎぐらい。
病院にかけつけると彼女はもう意識がなかった。
頭に穴を開けるべく髪は剃り落とされ丸坊主だった。
でも、もう間に合わないってことで手術はされなかった。
お腹の赤ちゃんは今、取り出せば助かるということで助けてもらった。

ご主人に頼まれて二人のアパートへ必要なモノを取りに行った。
その日は二人の結婚記念日でキッチン・テーブルにはケンタッキーとケーキ。
リビングのテーブルにはたまごクラブだかひよこクラブの最新号が置いてあった。
壁に貼ってあったカレンダーには赤ちゃんの体験保育に行く日が丸く囲まれてた。

一日半ぐらい生死をさまよって医者が何度目かの心肺蘇生を試みようとした時にご主人が「もういいです」と静かに告げてすべては終わった。

医療ミス、もしくは診断ミスの可能性があるということでご主人は医療訴訟も考えてて、俺も何度か病院へ同行したけど弁護士に「解剖してないと勝訴は難しい」と言われて断念。

今から17年前のこと。
彼女は34歳だった。

‟忘れちゃいけない”、‟忘れたくない”とかじゃなく。
‟立ち直って前へ進む”とかでもなく。

いくら俺が馬鹿で薄情でも忘れられるワケがない。
いくら俺が能天気でも立ち直れるワケがない。

生きてる限り、俺はコレをずっと引きずって生きて行かなきゃならない。
あのアパートで俺はそう思った。

この出来事の4年前には父親が60歳の誕生日の半月後に亡くなった。
余命3ヶ月と言われて2ヶ月弱で。
その後、実家は泥棒に入られて(未解決)、竜巻の被害にあって(TVで報道された)、結局、震災で全壊した。
そして、この後の数年で従弟が二人、20代、40代で亡くなった。

何で書くのを躊躇したかというと同情を欲してると誤解されたくなかったから。
「俺は世界一不幸だ」なんて、これっぽっちも思ってない。そうかと言って「もっと大変な人も居るんだから頑張らなきゃ」とも思ってないけど。
じゃあ、何で書いたのか?

俺が馬鹿の一つ覚えのように言う「何が何でも楽しく生きていきたい」っていうのはそういう経験を踏まえてだっていうのを知ってもらいたかったからなのかもしれない。
こんな俺でも少しは物事を考えてるんだ、って。
近しい人を失くした経験をまだしてない人より少しは、生死については考えてるかもしれない。

あとは自分の為の覚え書きかな?

人間、生きててなんぼ。
生きてる間にしかケンカも仲直りも恋愛も結婚も離婚もいいことも悪いことも、レコード買うのもライヴ観るのも出来ない。
死んだら何も出来ない。

だったらやりたいことたくさんしなきゃ、生きてるうちに。





忘れじのロックン・ロール

クリスマスイヴかぁ。
早えなぁ。

もうね、トロさの加速が止まんなくてさ、年々。
30代の頃、っていうのは20年以上前のことだけど、その頃、一日に10こなせてたとすると今は3ぐらいだろうな。

あと覚えられない。覚えても忘れる。
メモしてみたりもするけど、それを何処に書いたか覚えてないし(苦笑)

あっ、でもコレ嘆いてるワケじゃなくて。

そうなってしまったことは仕方ない。
嘆いたところで元には戻らないし。

そこでどうしていくか?
どう楽しむか?
そういうことだよ。

不思議と音楽のことは、音楽のことだけは忘れないね。
聴いた時のシチュエーション、感じてた気分、それから・・・。

81年9月30日の水戸市民会館から2019年12月14日の阿佐ヶ谷89までのあらゆるライヴ。
地獄のロック・ファイヤー』から『のれないR&R』までのあらゆるレコード。

好きだからって言っちゃえばそれまでだけど、そういうふうに思えるモノがひとつだけでもあってよかった。








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この曲も記憶に深く刻み込まれてる。
はじめて「いい曲だなぁ」と認識出来た時の場所、温度、匂い。
随分、そうだな、30年近く遅れたけど気づけてよかった(笑)

だいぶ、スピードは落ちたけど、まだ、あと少し増やしていきたい。






時間が君を捕らえて弄ぶ

「ニュース見ました?知ってます?」

満面の笑みで彼が聞いてきたのは一週間前、先週の月曜のこと。

https://www.barks.jp/news/?id=1000176057

彼は大学3年だか2年だかのバンドサークルに在籍しててベースを弾いてるレッチリ大好きな子。

10年ぐらい前?
東京ドームで来日公演してる頃ならそういう子もたくさん居たけど、今どき珍しいなと思って顔合わせればちょこちょこ会話してた。
今年はサマソニ行ってはじめて観たって大興奮で報告してくれたりもして。

レッチリつったって、どうせメロディアスになってからだろ?と思ってたら、『母乳』と『ブラッドシュガー』の頃が好きだって言ってて。
まあ、ベースだもん、そうかもな。

サマソニ行くって言うからマイケル・モンローとダムド観て来いって言ったのに観てねえけど許してあげた(笑)

俺もジョンはスゲー好きだけど、あんまりみんなが「ジョンが」って言うと「レッチリはアンソニーとフリーのバンドだ!」って反発心持っちゃうし、正直、今回のカムバックは「どうなんだろう?」って思わなくもないけど、薄れてた興味はちょっと復活したよね、やっぱり。


持ってるのも忘れてたコレ聴いて寝よう。




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それにしても、あの子、いい顔してたな。
NONと良次雄が再び組んだ時の俺みたいな気持ちなのかも。

I’m Only Lookin’ For Fun

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コレ、最近まで持ってなかった。
どのぐらい前だっけな?
遅延して帰れなくなった日に寄ったブックオフで500円で購入。

‟あの”シングル・ボックスが出るまではレアだった全シングル(「ディス・イズ・イングランド」除く)のジャケが掲載されたブックレットには惹かれたけど音は全部持ってたから躊躇してて。

ジャケをはじめクラッシュのビジュアルというかイメージはスタイリッシュでカッコイイ。
カッコよすぎてカッコ悪く感じることがあるほどに。

ピストルズとかには感じないクラッシュならではのウェットさや泣きの部分がダセえな、たまんねえなと思うことが俺にはある。
そこが彼らの魅力つうか好きなところなんだけどね。

そういう意味ではジョー・ストラマーというのはジョン・レノンっぽい。
人間臭さが強いと言うかね。







白人初のオリジナル・レゲエと言われたこの曲が大好き。
1st~2ndアルバムの間のこの時期がクラッシュの一番いい時期だったんじゃないかなぁ。
個人的には1stより『パールハーバー’79』の方に思い入れあったりするしね。
作品的には『サンディニスタ!』が断トツで好きなんだけど、バンドとしての全盛期はこの頃ってカンジがする。



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日本独自のカップリング・シングル。
ジャケも含めて最強だと思う。
政治的とかメッセージ性とかいう以前に音楽としてカッコイイ。

WHAT’S ON YOUR MIND?

キッスはもう帰ったのかな?
紅白まで居るのか?
いや、紅白は海外中継かな?

今度こそ、もうやらないんだろうな。
ずっと(隠してた時期もありつつ)大好きだったけど一度も観ないで終わった。
でも、このバンドに関してはそれでよかったような気がする。



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最初はジーンだった。
小6の子供にはとっつきやすかったから、あのキャラが。
「結局、俺はエースのギターが好きだったんだな」と気づいたのは随分経ってからだ。

あのハムバッキング独特の濁った音と低速ビブラートがあればキッスって感じられる。
ていうか無いと物足りない。
俺はね。
あの吐き捨てるようなパンクっぽい唄い方もカッコイイ。
さすがにアルバムに3曲とか入るとどうかと思ったけど(笑)







はじめはもっと派手な曲に耳が行ったけど、後からじわじわ来るのがこういう曲。
アコギの入れ方が絶妙。

何度も言ってるけど、俺はキッスをロックとは思ってない。
いい意味でね。
音的にはロック。
それもとてもシンプルでわかりやすくて親しみやすい。
ただ、バンドの在り方として違う。
ロックと言うよりエンターティメント。それも特上の。

77年に共に初来日したエアロスミスとキッスの両方の前座を務めたバウワウの山本恭司が言ってた「エアロは35点と120点の間を行き来してたけどキッスは常に100点だった」って発言がすべてを物語ってると思う。

そんな中でもエースは35点~120点な雰囲気のあるヤツだった。
左右色違いのコンバースを履いてオーディションにやってきた時から大成功したリユニオンを離脱してもう一度、文無しになるところまで。

大好き。
カッコイイ。



76年目の12月18日に

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日本盤じゃB面になってるけどホントはこっちがA面。

「ハーダー・ゼイ・カム」はステレオだけどこっちはモノ。
ピアノはスチュ。
だってチャック・ベリーの曲だもんな。

キース、もう少し走ってくれるよね?

正直者のラヴソング

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ロックは、いや歌は声ありきだなとつくづく思った、昨夜は。
どんなに素晴らしい曲だなと思っても声に魅力を感じないといいとは思えない。
とても居心地のいい阿佐ヶ谷のPUNK ROCK BAR、89での「正直者のラヴソング」の話。

NONも石井明夫も声がいい、とっても。
アコギ1本の弾き語りだから強くそう感じたのかもしれない。
剥き出しだからね、声が。
ミュージシャンと言うより、いや勿論ミュージシャンなんだけど、それより‟シンガー”と呼びたいと思った、ふたりとも。
もうひとつ言うと、‟曲”と言うよりも‟歌”と言いたいカンジだったな。

「アコギ1本でもロックン・ロールだった」とか言うのは簡単だし、実際そうだとは思うけど、そんなことよりも歌そのものが良かったことの方が大きい。



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明夫さんの唄を聴くのは久しぶりで2回目だったりするんだけど、そんな俺でも強く惹かれて心持ってかれた。
そして「ハレルヤ」はやっぱりすごくいい。
レナード・コーエンともジョン・ケイルともジェフ・バックリィとも違う石井明夫の曲ってカンジ。



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NONは大好きな「ドレスの男」や珍しい「セニョリータ」なんかも聴けて嬉しかったなぁ、すごく。
何の曲だか忘れちゃったけど一緒に唄ってたら「タイミング違うけどな」って言われちゃったんだよなぁ(笑)
明夫さんと違って慣れない弾き語りにもしかしたら緊張してたのかもしれないけど、何ともあったかい89の雰囲気に徐々に楽しめてきてたカンジが伝わってきて、観てるこっちも楽しかったな。

狭い店で見知った顔ばかりのリラックス・ムードだったけど、その緩い、心地いい中でも歌の強さが感じられたいいライヴだった。


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アンコールでカウンターの中に入ってふたりで唄ったフールズの「OH.BABY」はちょっとキたね。
ふたりも、89のスタッフも、客も、みんな楽しそうだった。

1年の締めに相応しいいいライヴ観れてよかった。


NON&石井明夫 「OH.BABY」







サイコトリッピン

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俺、正直、このバンドのこと殆ど知らなくて。

友だちに「おまえの好きなテレヴィジョンみたいな音だぞ」って『LIVE ’88』を聴かせてもらったことがあるぐらいで。
それももはや、あまり記憶に残ってない、実は。
当時、どう感じたか憶えてない。
「リボンの騎士」だっけ?長い曲があったのをぼんやり憶えてる程度。
音はまだ残ってるから近いうちに聴いてみよう。

あとはメジャーデビュー以降に林山人が参加したのを知って「へー」って思ったことを憶えてるぐらい。

今はこういう時代なので、まだ活動してるのは知ってた。
でも聴くまでには至らなかった。

今回のアルバムを聴いてみようと思ったのは、ちょっとした気まぐれというか直感というか。
『のれないR&R』ってタイトルに強く惹かれたのとジャケの世界観も引っ掛かったね。

すごい気に入ってしまった。
すごいしっくりきてしまった。
気持ちいい。
ゆらゆらと揺れてて。
サイコトリッピンってカンジ。

確かにTVつうかトム・ヴァーラインっぽさも感じるけど、何となくシド・バレットとかケヴィン・エアーズとかも頭に浮かんだ。
あと日本の音楽だなぁって。
ジャックスとかああいう系統の。

こういう音楽性のバンドって演奏はいいけど唄が・・・ってこともあるけど宍戸幸司の声がとてもいい、音にばっちり合ってて。

『LIVE ’88』から31年。
随分、出遅れたけど気づけてよかった。
危なかったぁ・・・。


誰もが自分の誕生日について叫んでる









落ち込んでる時には誰も愛してくれない
有頂天になってる時には誰も気にかけてくれない
誰もが金儲けに夢中になってる時に
僕は君の背中を引掻き
君も僕の背中を引掻く

僕は向こう側に行ったことがある
君には僕のすべてを話した
隠してることなんて何もない
なのに君の口から出るのは
「ねえ愛してる?」
なんで?なんで?
こんなの全部ショービジネスじゃないか
これは全部ショービジネスなんだよ

落ち込んでる時には誰も愛してくれない
有頂天になってる時には誰も気にかけてくれない
誰もが金儲けに夢中になってる時に
僕は君の背中を引掻き
君は僕の背中にナイフを突き立てる

僕は何度も海を越えてきた
片目の魔女が盲人を導いてるところだって見たことがあるんだ
なのに君の口から出るのは
「ねえ愛してる?」
なんだって?なんだって?
触れる度にすり抜ける
それは触れる度にすり抜けていく

朝、まだ暗いうちに目が覚めてしまう
鏡を覗く
オエッ!
そしてもう一度、暗闇の中に横たわる
もうとても眠れそうにない
オエッ!

年老いて白髪になった時、誰も愛してくれない
気が動転してる時、誰も必要とはしてくれない
誰もが自分の誕生日について叫んでる
地下深く眠るその時
ようやくみんなは愛してくれる




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かつてベンジーが「寂しいって言葉を使わずにそれを感じさせるのが表現」みたいなことを言ってたけど、♪誰もが自分の誕生日について叫んでる♪っていう短いフレーズに喚起されるイメージの広さ、深さには聴く度に唸らされる。
45年経った今でも。
というか45年後の今の方がこの言葉にリアリティーがある気がする、俺は。
こんなに的確に今という時代を表す言葉もそうはないと思う。
そしてコレは、当時ヨーコにNYから追い出されてロスで呑んだくれて羽目を外してたジョンの心境そのものだった筈だ。
寂しくて、孤独で、どうしようもなくて。

ニッキ―・ホプキンスのピアノ、ジェシ・エド・デイヴィスのスライド、ボビー・キーズをはじめとするホーン、そして何よりジョンの声。

俺、たぶんジョンの曲でこの曲が一番好きなんだろうな。
 

AT THE EDGE

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アイルランド繋がりで今夜はコレ。

STIFF LITTLE FINGERS、80年のライヴ・アルバム『HANX!』
長年、愛聴してきたアルバムだけど、ついこの間、CONQUESTで盤をはじめて入手。

社会性のあるメッセージ色濃い歌詞、熱い熱い演奏と唄はクラッシュに触発されたモノらしいけど、U2同様、アイルランドというお国柄が影響してるんだろうね。
ちょっとだけ遅れて出てきたU2は初期には影響受けたり意識してたんじゃないかなぁ?

ピストルズが解散、クラッシュやジャムも方向転換し始めた時期に登場し、ストレートなパンクを望む連中に支持されて1st、2nd、そして3rdとなるこのライヴ辺りまでは結構売れた筈。

その後、やはりこのバンドにも方向転換の時期がきて、激しい音を求める層は離れていって、ハードコアパンクが出てくるってカンジかな。
賛否両論あるだろうけど、俺はこの後の『GO FOR IT』とかも好きだったよ。

83年の解散から10年近く経て再結成してバンドは未だ継続中。
何度か来日もしてて来年2月にも来るみたいだね。
そういえば、再結成後、ジャムのブルース・フォクストンが参加してた時期もあったよね。
再結成以降は俺は聴いてないけど拒絶してるワケじゃないから巡り合わせがあればまたいつか・・・。

久々に通して聴いたけど自分で思ってた以上に楽しめた。
他にも盤持ってないのあるから探してみようかな?







全部いいけどこの曲好きだな。
畳みかけるような疾走感がいい。

In The Name Of Love

「人は全員が平等になるまで誰も平等ではない」
「命を奪っても誇りは奪えない」

揚げ足取りたがる人たちが大喜びしそうな、そして実際に取られまくってる今回の来日公演でのパフォーマンス。

そんなのは承知の上だろう、当然。

このバンドに関しては俺は聴いてないアルバムの方が多いぐらいだし、勿論ライヴも観たことない。
「青臭いなぁ」とか「暑苦しいなぁ」と思ったこともある。


でもスゲーなと思ったよ。
全然、1ミリもブレてないんだなって。

こういうのをロックって言うんじゃなかったっけ?









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House We Used To Live In

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先週の金曜は今年最後の平日休暇だったんだけど、年内はもう行けないかも?と思ってCONQUESTへ顔出してきた。

ふと思いついて遠回り。
21年住んだ場所が見たくなった、何故か。
ちょっと前に自分が小さい頃に住んでた町へ行ったのが頭にあったからかもしれない。

駅からアパートまでのこの道を21年間も行ったり来たりしてたんだよなぁ。
雨の日も風の日も。寒い日も暑い日も。元気のある日も無い日も。
此処は最初、コンビニで次は居酒屋になって潰れてそのまま。
どっちもよく行ってた。


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越す前に閉店してその後、美容院か何かになってたセヴンイレヴン跡地は建物の解体中だった。
此処のセヴンは思い出深かったよ。
何せ、娘が‟はじめてのおつかい”した店だったから。
心配でこっそりあとをついて行ったんだけど(笑)
途中で戻ってきてなぁ(笑)
大慌てでアパートに戻ると「ねえ、パパ!何と何だっけ?」って下から大きな声が聞こえて。



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勿論、もう一度つけてったら、体の半分ぐらいありそうな袋を持って店を出てきて、この先にある信号で「早く変わって!」って叫んでてなぁ。



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此処からCONQUESTまでの道も歩いてたら娘のことを思い出す処ばかり。

娘が生まれて3ヶ月で越してって、巣立って4ヶ月で出た此処での21年はまんま娘との想い出の場所。
この町自体は好きになれなかったけど、この部屋での生活はかけがえのない大切な時間だった。



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CONQUESTで買ってきた1枚。

THE SMITHEREENSの2nd『green thoughts』(88年作)
このバンドも気になりつつスルーしてしまってたバンドの1つ。
‟パワーポップ”と呼ばれるバンドの中でも憂いというか翳りを感じさせる音。
好きだな、こういうの。
いつか、何処かで1stとも出会いたい。







♪これが僕らの住んでた家
  僕の馴染みの場所だったんだ♪

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ベイビー、テイクアウェイ・ザ・ペイン

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TOM VERLAINEの次はRICHARD LLOYD。

ヴァーラインのアクが強すぎて目立たないけど、いいんだよね、この人も。
クセはそれなりに強いけどヴァーラインと比べるとオーソドックスなロック・ギタリストってカンジ。

ソロは78年のテレヴィジョン解散以降の3枚、92年の再結成を経て2007年に脱退した後の2枚までは聴いてた。
その後も幾つか出てるみたいだけどノー・チェック。
そのうち聴いてみたい。

聴いた中では1stの『ALCHEMY』の評価が高いのかもしれないけど俺が好きなのは3rdでC.B.G.B.でのライヴ盤『REAL TIME

でも曲で言うと2nd『FIELD OF FIRE』に収録されたコレ。







「懇願」ってタイトル、Baby Take Away The Painって歌詞。
そして甘いメロディーと泣きのギター・ソロ。
ちょっと弱めの唄声がまた堪んない(笑)

アルバム自体は大したことないし、そんなに思い入れもないけど、この曲は別格的に好き。
ロイドが何度も客演して彩りを添えたマシュー・スウィートっぽい。
いつかマシューにカバーしてほしい。

それにしても彼はなんで07年にもなってからテレヴィジョンを抜けたのかな?
まぁ、TV以外に、ヴァーラインと一緒じゃ出来ないやりたいことがあったんだろうけど。
でも抜けなくてもなぁ。
半ばヴァーラインのワンマン・バンドとは言え、ヴァーライン/ロイドの絡み合うギターが無いとTVじゃないのに。
彼が抜けた後のTVにはまったくと言っていいほど興味が無くなった。


いつも聞えるひとつの言葉、その言葉は‟BLIND”








1月23日
進むべき方向に道は無い
雨はもう三日目
俺たちは膝まで泥まみれ

もし俺にツキが回ってきて
隊を離れることが出来たなら
17日までには家に帰れる筈
いつも聞えるひとつの言葉
その言葉とは
‟何も見えない”

ジョンが昨夜死んだ
彼にチャンスは無かった
酔った外科医にそんなものは望めない
誰がそこに居るかすら見極め難くなりつつある
俺たちが灯す火は
あっという間にくすぶり燃え尽きてしまう

もし俺にツキが回ってきて
隊を離れることが出来たなら
17日までには家に帰れる筈
いつも聞えるひとつの言葉
その言葉とは
‟何も見えない”

山の尾根の上
ヤツらは塹壕に深く潜んでいる
俺たちはまるで眠るように波状に進む
この地で斃れた兵士の数は
既に四千人
将軍の命令は「再度攻撃開始」

もし俺にツキが回ってきて
隊を離れることが出来たなら
17日までには家に帰れる筈
いつも聞えるひとつの言葉
その言葉とは
‟何も見えない”



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2回目と3回目の‟何も見えない”の後に入るギターソロ。
言葉を受け継ぐような、膨らますような。
ギターソロとはこうあるべきだと思う。
曲の為に必要なギターソロ。
ギターソロの為に曲があるんじゃない。
コレに匹敵するギターソロとして俺が思い浮かべるのはチャボの「ONENITE BLUES」ぐらいだ。

アルバムでは『COVER』と言ったけど、曲で言ったらコレ。
断トツで。
何ならテレヴィジョンのどの曲よりも好きかもしれない。
『COVER』の1つ前、3rdアルバムのタイトル曲。

テレヴィジョンは素晴らしいバンドだけどヴァーラインのソロだってひけをとらない。
俺はそう思ってる。



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と言いつつ、こんなの買っちゃったけどね(笑)
検索してて偶然見つけた。
コレ見て買わないという選択種は俺には無かった(笑)
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