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トム・ロビンソン・バンドの次を書くのにザ・ジャムと迷ったのがチープトリック。

あの頃は今ほど細かいジャンル分けなど誰も気にしせず、TRBもチープも同じように聴かれてたような気がする。オールド・ウェイヴと一線を画す‟80年代を担うバンド”ってカンジで。
どっちも80年代に入った途端に失速しちゃったけど(笑)

コレはリリースされた1980年当時、エピックが大々的に打ち出してた新企画、NU DISKの一環で出された『FOUND ALL THE PARTS』(邦題は『デイ・トリッパー』)

NU DISKとは10インチのミニアルバムと言うかEP的なレコードでジャケットが長方形なのが特徴。
「マガジン感覚の」とか謳われてたけど、実際に手に持つと確かに雑誌みたいで可愛い。
他にクラッシュのとかも出たけど全然定着せず、あっという間に消えた(笑)

俺、チープトリック大好きだったけど買わなかったんだよな、コレ。
セコいから4曲で1600円は高いと思ったのかも(笑)
て言うか、FMで全曲エアチェックした記憶があるからそれで見送ったのかもな。

それで今年になって、持つべきものは遠くの友だちってことで某友人から「欲しい?」って聞かれて一も二もなく「欲しいっ!」つって恵んでもらった(笑)
もう忘れかけてたよ、このレコードのこと。

ジャケにあるように76、77、78、79年から未収録曲が1曲づつ、ライヴ2、スタジオもの2とバランスよく収録。プロデュースはバンド名義だけど録音でジャック・ダグラスもクレジットされてる。

スタジオものは要はボツ曲だろうけどどっちもいいんだよねぇ、ちょっとメロウでこのバンドの良さが出てて。
ライヴは「キャント・ホールド・オン」は‟あの”『at武道館』のアウトテイク。
珍しくブルージーな曲調でコレもいい。







もう1曲のライヴ、冒頭に収められて邦題にもなってるのがビートルズ・カバーのコレ。
当時、やたらと引き合いに出されたけど正面から小細工なしでカバーしたのは全盛期ならではの自信の表れだろうね。
サビのリフレインの最後に「シー・ラヴズ・ユー」を突っ込む余裕も。
ちょいハードめの仕上がりでカッコイイ。

80年代はじめに失速って書いたけどチープトリックは80年代終盤に再浮上。
その後は沈んだり浮かんだりを繰り返しながら現在もマイペースで継続中。
日本ではハードロック寄りのジャンルに括られてたけど本国アメリカではパンク系と一緒に語られることの方が多かったっぽい。
今になってみるとそれも判る気がする。
だってリズムがキレッキレだもん。