30年前の2月14日は雨だった。
そして、それから2月いっぱいは毎日のように雨 。
確か16日と19日も。
傘を持って歩いてた記憶がある。

お祭り騒ぎは西新宿でも展開されてて、俺もそれに乗せられて、ヒッピーみたいな髭の店主が独りで居た薄汚れた小さな店でアトランティック・シティーの海賊ビデオを買ったっけ。
前年10月のロスで金を使ってしまった俺は店主の「今日のアリーナ10列目、2万で買わない?」という誘いを断ってしまった。
俺の後に店に入ってきたみうらじゅんも断ってたな(笑)
「JICC出版で領収書切ってもらえます?」
ディランのブートを何枚も手にしたみうら氏がそう店主に告げたのも聞いた。
宝島の次の号に載ってたんだよなぁ(笑)

ライヴ観た後はまた新宿に戻ってつるかめで飯食って区役所前カプセルホテルに泊まった。
どっちにも袋に入ったグッズを手にした人たちが何人も居た。

ライヴはよかった、16日も19日も。
ぶっとんじまってたロスより少しは落ち着いた気持ちで観れたと思うし、北米ツアーをこなしたバンドもいいカンジにあったまってたんだと思う。
16日の「ミッドナイト・ランブラー」でキースが構成を無視して突っ走った瞬間に鳥肌立ったのは忘れられないな。






花火の後の「スタート・ミー・アップ」も、‟チョットペースヲオトシタ”「ルビー・チューズデイ」も、キースが弾きまくった「悪魔」も、勿論「ランブラー」もよかったけど、このツアーで忘れがたいのがこの曲。
ロスではじめて観た日、6曲目にコレのイントロが始まった時「ああ、俺、ストーンズ観てるんだな」って感じた幸福感も未だに鮮明に残ってる。
ゴージャスなこの構成に曲がマッチしてたし、『ラヴ・ユー・ライヴ』みたいに走らずに最後までゆったり進行してく演奏に聴き惚れた。
この曲が俺にとって特別になったのはこのツアーがあったからだ。


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少し前に心やさしき友だちのおかげで手に入ったコレを聴いてる。
スマートに処理され過ぎな気がしていまひとつ好きになれなかったこのライヴ盤をはじめてホントにいいと思えたかもしれない。
ストーンズはあんまりクリアーな音より、このぐらいこんもりしてた方が落ちついて聴ける(笑)

アルバムに収録されず、シングルのみの「2000光年」、「恋をしようよ」、「プレイ・ウイズ・ファイヤー」、「ハーレム・シャッフル」、「アンダー・カヴァー」、そして「ダイス」も含めた増強版出してほしいな、カセットとは言わずCDでいいから(笑)