昨年後半、10年続けたブログを閉じた。

でも、ブログは流行ってないというか時代遅れらしいので、それなら、またやろうかと(笑)

前のは‟音楽を聴く”ということと生活を絡めて書いてて、それはそうしたかったからだし、実際にそうするのが楽しかった。
でも、それはもういいかな?
充分やったし、何しろ近年は行動スピードが目に見えて墜ちてて、そんなことしてたら時間かかって仕方ないし(笑)

なので、今度のは音楽に、俺がキチガイみたいに好きな、人生を棒に振るレベルで好きな音楽の話に的を絞って書こうか、と。
そうは言っても、不器用者だから結局、いつの間にか前のと同じようになるかもしれないけど・・・(苦笑)
まあ、そしたらそれはそれで。思うようにならないことばかりの人生、ブログぐらい自分の好き勝手にやりたいからね。

ブログのタイトルはチャーリー・ワッツの80年、ローリングストーン誌の記事での発言より。
アポを取ってやって来た記者に「俺はインタビューは受けない」と言い放ち「じゃあ、私はどうすれば?」と返された時の返答。正確には「君と音楽の話がしたいのさ」
俺が一番したいのは音楽の話。
コレしかないな、と思って。


記念すべき、第1回は、それに相応しい超ポジティヴな、このアルバムで(笑)

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LOU REEDの73年作のアルバム、『BERLIN』

40年以上、ロックを聴き続けてる俺がずっとナンバー1だと思ってる作品。
‟一番好き”でも‟一番、回数を聴いてる”でも無く。
現に、今はそう頻繁には聴かない、さすがに。
30年ぐらい前、人生最大のダウナー期には夜な夜な聴いてたけど(笑)
こんな暗いアルバムは、そうそういつも聴けるもんじゃない。
でも、「くだらないアルバムを100回聴くより、俺のアルバムを1回聴く方が遥かに意味がある」って本人も言ってたしさ(笑)

じゃあ、いったい何がナンバー1なのかと言うと、1つの音楽作品としての完成度。

奇才、ボブ・エズリンによる偏執狂なほどに凝ったプロデュース。
ジャック・ブルース、スティーヴ・ウィンウッド、トニー・レヴィン、エインズレ―・ダンバー、ブレッカー・ブラザーズといった豪華な顔ぶれのエゴより作品の世界観を表すことに徹したような演奏。
パシフィック・アイ&イアーの手掛けた1曲ごとのイメージ写真が付いたブックレット。
そして何より、ドラッグ、同性愛、暴力、自殺といった難しいテーマに真正面から取り組んで、全10曲で1つの世界を唄い込んだ歌詞も含めたルーの楽曲。

パーフェクト。ルーの不安定でくぐもった唄以外は(笑)
いや、それは冗談。コレを物凄く唄の上手い人が完璧に唄うと絶対に違う。あの声であの唄い方じゃないとダメ。あれがあるから他に無い、唯一無二の作品になってるんだと思う。

あとね、コレ、73年のリリースなんだけど、73年のアメリカっつたら、ウェストコースト・サウンドの全盛期で。♪テキリージー♪の時代にベルリン(笑)思いっきり向かい風だよな、しかも、前年72年に「ワイルドサイドを歩け」で初のチャート入りをして、ソロ・アーティストとして火がついた直後。

これでこそ、ルー・リード。カッコイイ。

今は手元にレコード、CD合わせて6枚、『ベルリン』がある。1枚は誰かにあげたかして手離したから7回買ったんだな。
最初はカセットテープだったんだよなぁ、小河原良太さんの東中野のアパートで録音させてもらって(笑)もう33年も前の話だ。


俺はいったい、この聴いてると自分が溶けてくようなアルバムを、あと何枚買うんだろうな。