バレンタインに届いたコレを聴きまくってる。
RICHARD HELL and the VOIDOIDSの2ndにしてラスト・アルバム、『DESTINY STREET』(1982)の拡大、完全版。
オリジナルLPのリマスター
オリジナルのリズム・トラックにヘルのヴォーカルやマーク・リボーやビル・フリゼールのギターなどを重ねて2009年にリリースされた『DESTINY STREET REPAIRED』
オリジナルから7曲+未発表テイク1曲、REPAIREDから3曲によるリミックス版
アルバム・レコーディング前の79~80年にレコーディングされたニック・ロウ・プロデュースとネオン・ボーイズとのカップリングの2枚のシングル4曲を含むデモ11曲。
このディープな内容が2枚のCDに詰め込まれてる。
REPAIRED盤(しかし‟修繕”つうのもすげえ言い方だな)は当時、買いそびれちゃって初聴きだったけど自分で思ってたほどには違和感なかった。
そりゃあヘルの声は82年とは違うし、リボーとフリゼールのギターは異物感はあるけど別もんとして有りかな、と。
リミックスもオリジナル含めて一聴でわかるぐらい変わってるけど同様に楽しめる。あくまで別ものとしてだけど。
結局、1つ選ぶならオリジナルだから。
でも、リチャード・ヘルが、そしてこのアルバムが(個人的には『ブランク・ジェネレーション』よりも)大好きだからいくらでも聴きたい、こういうのも。
特に物凄く嬉しかったのはメンツも違って、まだアイヴァン・ジュリアンが居る79~80年の録音。
2枚のシングルを持ってなかった俺には「I’m Your Man」と「Don’t Die」のシングル・バージョン収録は鼻血もんの収穫だし、『R.I.P.』に収録されてた4曲は02年の『タイム』の時にもリマスタリングされたけど、その時は殆ど変化を感じなかったのに、今回は驚くほど音質アップしてるし、同じく『タイム』の時にヘル本人が「スタジオで録ったことは無い」と言ってた「Funhunt」のスタジオ・テイクは入ってるし、これまで俺はその存在すら知らなかった「Smitten」なんて未発表曲まであるし・・・。
いつものごとく、ヘル本人による饒舌なライナーがあるのに17年の『ブランク・ジェネレーション』の40周年記念盤同様、日本盤が出ないからよくわからないけど、読めれば少しはその辺の事情が解明されるのかなぁ?
ずっと大好きな曲がようやくCDで聴ける。
ネオン・ボーイズってなってるけど勿論ヴォイドイズ、念の為。
♪「俺はイカレてなんかない」みたいな陳腐な気持ち
自分の思いどおりにならないなんて最悪だぜ♪
俺が所有するブート・シングルにはベースのイントロがあったんだけど、正規版には無いの?
それとも今回カットされたの?
そして『DESTINY~』レコーディング時に再録してたのも知らなかった!
まだまだ研究が必要だな。
あっ、そうだ。
2枚組の最後の最後に5つ目の「Time」が入ってるんだけど。
アイヴァンのギター1本に乗って唄われるライヴ・バージョン。
04年12月4日、C.B.G.B.でのロバート・クワイン追悼GIGにて。
ヘルの唄は当然つうか、やっぱりつうか、ふらふらなんだけど、コレは泣けた。
コレ聴けただけでこのCDは有り、俺的には。