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リチャード・ヘルの前にはジョンスぺを聴いてた。
取っかえ引っかえしながら。
ツイッターでフォロワーさんたちとやりとりしてて思い出して。
こういう刺激を得られるところがツィッターの好きなところ。

代表作って言うと『オレンジ』で間違いないと思う。
俺も大好きだし。
『ナウ・アイ・ガット・ウォーリー』は一人娘の胎教に使った思い出の1枚だし、ブルース・エクスプロージョン名義だった『ダメージ』も意欲的で尖っててカッコよかった。
でも今回、やたら気持ちよくて何度も聴いたのは、この『PLASTIC FANG』(2002年作)だった。

前身バンドのプッシー・ガロアで『メインストリートのならず者』全曲をジャンクにカバーし、ブルース・エクスプロージョン結成後も、地元NYのアンダーグランドの匂いをさせながらも、ブルース、ガレージ、パンク、ヒップホップと何でもぶち込んで自分流のロックンロールを鳴らしてきたジョン・スペンサーがはじめて投げた直球ど真ん中のロックンロール。

プロデュースはキース・リチャーズのソロ活動でのパートナーにして凄腕のセッション・ドラマー、スティーヴ・ジョーダン。
1つ前のアルバム、『アクメ』では曲ごとにプロデューサーを替えて、演奏した‟素材”を弄り倒したのとは真逆に振り切れてるのも面白い。

他のバンドだと単にバック・トゥ・ベーシックな直球だけど、彼らにとっては直球という名の変化球、新たなチャレンジだというパラドックス。
しかも下手な‟ロックンロール一筋”みたいなバンドより圧倒的にカッコイイ。








ジョンスぺとジュダ・バウワーのギターがキレッキレッでサイコーに気持ちいいアタマの‟らけんろー”








いつものシャウトでは無く、まるでルー・リードなトーキング・スタイルのジョンスぺがクールな1曲。








スティーヴ・ジョーダンが録ったからってワケじゃなく、どのアルバムでも思うけどラッセル・シミンズのドラムがグルーヴしてて自然に体が動いちゃう。

モスト・グルーヴィー!