音楽の話がしたいのさ

だけど、あとひとつ それはロックンロール・ミュージック

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RC、ミチロウ、NYパンク、ストーンズ、マシュー・スウィート、そしてTHE GOD
茨城の北端で半隠居生活中の老いぼれパンク(58歳)が書く音楽話

音楽があれば大丈夫

昔、15年以上前、ひとり娘が大好きだったモー娘。関係のライヴに足を運んだことが何度かあった。
革ジャンにパンクのTシャツ着て(笑)

ある時、確かさいたまスーパーアリーナの時、スタンド席からアリーナ席のひとりの客に目が留まった。
見た目で言うと、典型的なオタでそれまでの俺が冷笑的に見てたタイプの人だった。
その人は一心不乱に唄って踊ってた。
こんな嬉しそうな人間見たことないってぐらいの顔で。

それまで意味もなくこういう人たちを小馬鹿にしてた自分を恥じた。
その頃から俺は、たとえ自分が興味がない、理解出来ない、好きじゃないもの(音楽に限らずね)に夢中になってる人を馬鹿にしたり批判したりしなくなった。
向こうから見れば俺だって同じだもんね。
なんで自分の方が上だと思うんだ?馬鹿は俺だよ、って。

そこまで、言うなら人生や生活に影響を与えるレベルで夢中になれるものがあるのって幸せなことだと思うんだよね。
そんなものを持たない人がたくさん居るのも知ってるから。

時を前後して5回ほど通ったフジロック。
コレも俺のくだらない固定観念を変えてくれた。
お目当てじゃないアーティストが凄く良かった時の驚きと感動を何度も何度も味わった。
スカパラ、ナンバーガール、アラニス・モリセット、渋さ知らズ、モーサム、陽水、ケミカル、ゆらゆら、スーパーカー、ハナレグミ、キーンetc

音楽には上も下も、良いも悪いもない。
あるのは好きか嫌いかだけ。
人じゃなく自分が。

この頃から俺はジャンルに拘らなく、良いものは良いと本当に思えるようになった。


「全ての音楽愛好家に幸あれ」(中村キヨシ)

「どこにも行けなくても音楽を聴くとどこにでも行ける」(久家隆)

ここ数日に震えた大好きなバンドマンの言葉。







今日の記事タイトルは前のブログでも使ったことがある、この動画に出てくる客の言葉。
コレもぶるっときたんだよねぇ。

今年は残念なことになっちゃったけど、またいつか。
そして、もう13年も行ってない俺もひょっとするとまたいつか。



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コレ聴こう、久々に。

02年、最終日の昼下がりにフィールド・オブ・ヘヴンでこの曲聴いてる時、俺の少し前でお父さんに肩車された小さな女の子が笑顔で体揺らしてるのが視界に入った。
ちょっと涙出たよ。

音楽があれば大丈夫。



31年後の4月21日、その前夜

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明日はコレコレ

豪華2本立て。

ライヴの方だけでも鼻血が出て気を失いそうなほど強力なメンツで、自分が持ち堪えられるかどうか心配なのに、その前にイギー・ポップの今現在をリアルに映し出す映画、新宿で。

この話は何度もいろんなところで語ってきたので、前のブログ読んでた方、ツィッターで繋がってる方には「もう、それは聞いたよ!しかも何度も!」って言われそうだけど。

1987年4月21日、今は無き日本青年館でイギーの40歳のバースデイ・ライヴを観た俺は(初来日を見逃してるので俺の初イギーがこの日)その足で新宿ロフトに行って、半月後のビデオスターリンのデビューGIGのチケット買って、アルタの前で人待ちしてたら目の前をミチロウが通ったのを目撃した。
革ジャン+革パンに髪立てて重そうなデカい荷物担いでた。
この時期、ミチロウの個人事務所、BQは歌舞伎町にあったと記憶する。
当時、住んでたらしい池袋に帰るべく駅に向かってるところだったんだろうな。

当然、声かけたよ。
今、ビデスタのチケ買ってきたこと、イギーを観てきたことなどを興奮して喋って。
もう、この偶然が嬉しくて嬉しくて。
「ライヴ楽しみにしてます!」って言ったらニッコリ笑って頷いて「是非!」って言ってくれた。

それから31年後の明日、新宿で69歳のイギーをスクリーンで観て、1駅移動してNONと良次雄が揃ったTHE GOD、良次雄が作ってタイロウ&エディ―が受け継いだ原爆オナニーズ、イギーを愛する大岩が俺の地元のギタリスト、カンちゃんと組んでるスリップヘッドバット、俺の地元の後輩、カズオがドラムを叩くトラッシュのライヴを観る。

嬉し過ぎて気が狂いそう。
ホントに生きててよかった。
早死にするつもりだった、とかそういうガキクサいこと言うんじゃなくて。
この歳になって、それなりにいろいろ経験すると生きてることのありがたさ、貴重さを日々実感してるから。

俺52歳(あと少しで53だけど・笑)、NON53歳、良次雄59歳、カズオは3つ下だから50歳か。それでイギーは明日で71歳。
みんな生きててよかった。
もう1年も観てない67歳の日本が世界に誇れるパンク爺もそろそろ、また観たいなぁ。

明日は、明日こそは少しは落ち着いて居たいな。
よし、明日の俺のテーマと言うか目標は「調子に乗らないこと」
果たして守れるか?(笑)




♪ぶぅーん、ぶぅーん♪

ストーンズって、一見さんには未だに‟ワンパターンのオンリー・ロックン・ロール”って思われてたりすんのかな?

全然違うんだけどね、意外と。

よく言うんだけどさ、あらゆるところからかっぱらってきて全部、自分たちの音楽にしちゃうんだよね、ストーンズは。
一部の熱心なファンが言うようなブルースやソウルだけじゃなくて。
ファンク、レゲエ、そして黒人音楽に限らず、カントリー、ロカビリーまで。

ブルースやカントリーに関しては‟本家”よりストーンズの方が好き、未だに。

ストーンズのロカビリーっぽい曲、たとえば『女たち』以降に目立ったその手の曲(「レスペクタブル」、「ハング・ファイヤー」、「シー・ワズ・ホット」etc)ってそれほど思い入れなかった、当時は。
単にノリがいい曲ぐらいのイメージで。

ここ10年ぐらいだよ、理解してホントにカッコイイと思えたの。




7年ほど前に出た『女たち』のデラックス盤で‟オモテ”でも陽の目を見た『女たち』の時のボツ曲、フレディ・キャノンって人のカバーがたまらなく好き。
何度も言ってるけど、スウィングしまくる演奏も勿論、発情して涎垂らしながら唄ってるみたいなミックがサイコー。
ストーンズのこの手の曲でも断トツの仕上がりだと思う。




『女たち』はパンクに対するストーンズの回答的な言い方されたけど、ピストルズのコレ聴くと、なるほどロカビリーの発展形と言うか、極端なパターンって気もするね。♪ぶぅーん、ぶぅーん♪ってカンジで。




コレもそうかな?
T-レックス末期の、パンクの登場に喜んで、興奮したマーク・ボランが残したパンク賛歌。
上の世代にとって、パンクは新しいエディ・コクランだったのかもしれないな。


考えたら、ストーンズもピストルズもT-レックスもやってるんだな、エディ・コクランのカバー。



てことで本家も。
カッケーなぁ。
よかった、このカッコよさに気づけて。


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LUVとJOI

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今月初めのソフトリリースと同時に手に入れてから、既に何度となく観返してる『BLADE RUNNER 2049』のDVD


昨年秋の劇場公開時、本国アメリカでは思うように興収が伸びなかったらしいし、当然のように賛否両論もあったけど、俺は大いに感銘を受けた。
批判した人の何割かはおそらく、(無意識にも)観る前から否定するつもりだったんじゃないかなあ?俺は逆に最初から肯定するつもりだったのかもしれないけど(笑)

でも、ホントに良かったけどね。
‟時間が長すぎる”って意見が多いみたいだけど、俺は全然そう思わなかった。
もう少し、2049年のロサンゼルスに浸って居たかったくらいで。

オリジナル作の世界観をきちんと継承しつつ、リアリティを感じられるアップデートもちゃんとされてた。

以下は俺の個人的な感想。

ひたすら哀しい映画だと思った。ぞっとするほど。

劇場で観た時は現代最上級の映像、音響(そこは確かにこの映画の大きな見どころだ)に気持ちが向いたけど、俺の部屋のせこいシステム(笑)でこうして観ると、よりストーリーに集中出来た。

ホログラムAIのバーチャルな恋人、ジョイと主人公レプリカント、K(あるいはジョー)の一見、楽しいひと時を中断させるスウィッチOFFの電子音。

旧型レプリカントとジョイがシンクロしてKと及ぶ情事、そして、ことが済んだ後のレプリカントとジョイの会話。

倒産したタイレル社に代わり、新型レプリカントを製造するウォレスの右腕の最強レプリカント、ラヴの「私は最上の天使」という台詞。

旧型レプリカントのリーダー、フレイザーの「大義の為の死こそ人間らしい」というひと言。

苦悩と疲労でくたびれ果てた年老いたデッカード。

街頭広告の巨大ホログラムに、信じてた唯一のことを粉々にされるようなことを言われた時のK(ジョー)の表情。

すべてが哀しい。

ただ、全編が哀しいからこそ、ラストシーンは強く印象に残るし、深い余韻を感じられた。BGMにもやられちゃったしな。
この最後があって‟ああ、いい作品だったな”って心から思えた、俺は。

キャストでは俺ははじめて観た超人気俳優、主役を演じたライアン・ゴズリングのさすが!な演技の他にはジョイを演じたアナ・デ・アルマスとラヴを演じたシルヴィア・フークスがよかったな。両極端な非人間、スキンジョブっぷりがお見事。

ということでこじつけるのはこの2枚。


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ラヴとジョイってことで(笑)


『LOVE』は『イエロー・サブマリン・ソングトラック』、『レット・イット・ビー・ネイキッド』に続く‟神聖なる”音を弄った作品集として06年にリリース。
元はシルク・ドゥ・ソレイユのミュジーカルのサントラとして企画された120もの楽曲をコラージュというかマッシュアップしたものだけど、正直、俺は「ここまでやっちゃダメだろう」って思った、当時は。
曲に聴き入ってると別な音が入ってきたり、次の曲に移っちゃったりで、聴いててどうにも落ち着かない。
でも、気分で、漠然とビートルズを流しておきたい時とかに聴くといいと思える場合もある(笑)



貼ったのもなかなかだけど、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」~「ハード・デイズ・ナイト」~「ジ・エンド」の断片から続く「ゲット・バック」、「タックス・マン」のギター・ソロや「愛の言葉」のピアノ、「サヴォイ・トラッフル」のブラス入りの「ドライヴ・マイ・カー」~「ホワット・ユー・アー・ドゥーイング」のメドレーとかが秀逸。
いつもではないけど、悔しいかな、たまに聴きたくなるアルバム。

『JOY』の方は、89年リリースの今のところ、唯一のヤマタツのライヴ・アルバム。
2枚組でトータルで150分を超える大作で、録音時期も81~89年と年代の幅があってバンド・メンバーも違ってたりするけど不思議と散漫さは感じない。
それは不動のリズム隊、伊藤広規&青山純の演奏とヤマタツ本人の完璧な編集のおかげだろうな。
初っ端の「ラスト・ステップ」~「SPARKLE」の流れなんかまるで同じライヴのように続いてくもんねぇ。
ちょっと長過ぎる気もするけど、このトゥーマッチぶりがヤマタツらしいからオーケー。



個人的にはこの曲と「蒼氓」に続く1枚目の中盤がハイライト。
コレは文句なしの名盤だな。

話は戻るけど『2049』
『ブレラン』好きでまだ観てない人が居たら観た方がいいと思う。
全然、安易に、妥協して作ってないから。
前作同様の尋常じゃなく過剰な名作だと思う。





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